遊園地で、コーラの500mlペットボトルが200円で売られていて、
「高い・・」と思った経験はありませんか?
それは、
「コーラの値段は150円」
という基準が脳に働いているためです。
これをアンカリング効果といいます。
アンカリング効果は、モノを売る場面でよく使われている心理テクニックです。

「あ!安い!」と思って、ついつい買ってしまうわー。
これもアンカリング効果の分かりやすい例です。
1500円を基準として認識してしまったため、それに比べて680円は安い!と思ってしまうのです。

アンカリング効果をうまく活用すると、商売が上手になるんだ!
アンカリング効果とは
アンカリング効果とは、1974年ノーベル経済学賞のダニエル・カーネマンの論文によって発表された認知バイアスの一種で、
初めに得た情報が基準となり購買などの意志決定に影響を及ぼす心理現象のことです。

心理的な基準が、船の錨(いかり=アンカー)を下ろす様子に似ていることから、
アンカリング効果と呼ばれています。
アンカリング効果の活用事例
料金表
あなたが「うなぎ屋」の店主だとします。
さて、次の2種類のメニューのうち売れるのはどちらのメニューでしょう?
竹コース 3,000円
梅コース 2,500円

「梅コース 2,500円」の方が人気なんじゃないかな!

この2択の場合、7割の人が安い方を選ぶという統計もあるんだ!
じゃあ、次の3種類のメニューだったらどうかな?
松コース 4,500円
竹コース 3,000円
梅コース 2,500円

「竹コース 3,000円」にしようかな・・

「竹コース 3,000円」が安く感じるようになったね!
さらに、人は3択だと真ん中を選びやすいんだ。
これを心理学では「極端性の回避」と言うよ!
このように、
料金設定をする際は、主力商品よりも価格の高い上位メニューを用意しましょう。
かと言って値上げするのも勇気が要りますよね。
主力商品そのものを値下げするのではなく、
「もっと価格の高い上位プランを用意する」のがポイントです。
アンカーを設定することで、
実際の価格ではなく、心理的な価格を安く見せるのです。
不当な価格表示は法律違反なので注意!
アンカリング効果はよく使われる心理テクニックですが、それが悪用されるケースもあります。
定価30万円と嘘をついた価格表示は嫌ですよね・・
このような不当な価格表示を行うと、二重価格表示という景品表示法違反となりますのでご注意ください。
アンカリング効果まとめ
今回は「アンカリング効果」について解説しました。
セールスで非常に使いやすい心理テクニックですが、
景品表示法違反にならないよう、「嘘の誇大広告」や「ダマシ」は行わないよう注意しましょう!
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